ダカールでの演説
議会の方と、このテレビを見ている連邦国国民の方には、突然の無礼を許していただきたい。
私はエゥ−ゴのクワトロ・バジーナ大尉であります。
話の前にもう一つ知っておいてもらいたいことがあります。私はかつて、シャア・アズナブルという名で呼ばれたこともある男だ!
私は、この場を借りて、ジオンの遺志を継ぐ者として語りたい。もちろん、ジオン公国のシャアとしてではなく、
ジオン・ダイクンの子としてである。ジオン・ダイクンの意思は、ザビ家のように欲望に根ざしたものではない。
ジオン・ダイクンがジオン公国を作ったのではない。
現在ティターンズが、地球連邦軍を我が物にしている事実は、ザビ家のやり方より悪質であることに気付く。
人が宇宙に出たのは、地球が、人間の重みで沈むのを避けるためだった。
そして、宇宙に出た人類は、その生活圏を拡大したことによって、人類そのものの力を身につけたと誤解をして、
ザビ家のような勢力をのさばらせてしまった歴史を持つ。それは不幸だ。
もうその歴史を繰り返してはならない。
宇宙に出ることによって、人間はその能力を広げることが出来ると、何故信じられないのか!
我々は、地球を人の手で汚すなと言っている。ティターンズは、地球に魂を引かれた人々の集まりで、地球を食い潰そうとしているのだ!
人は長い間、この地球というゆりかごの中で戯れてきた。しかし、時はすでに人類を地球から、巣立たせる時が来たのだ。
その期にいたって、何故人類同士が闘い、地球を汚染しなければならないのだ!
地球を自然のゆりかごの中に戻し、人類は、宇宙で自立しなくては、地球は、水の惑星ではなくなるのだ!
このダカールさえ砂漠に飲み込まれようとしている!それほどに地球は疲れ切っている!
今,誰もがこの美しい地球を残したいと考えている。
ならば自分の欲求を果たす為だけに、地球に寄生虫のようにへばりついていて、良いわけがない!
現にティターンズは、このような時に戦闘を仕掛けてくる。見るがいい、この暴虐な行為を。
彼らはかつての地球連邦軍から膨れ上がり、逆らう者は全てを悪と称しているが、それこそ悪であり、人類を衰退させていると言いきれる!
テレビをごらんの方々はお分かりになるはずだ!これがティターンズのやり方なのです。
我々が議会を、武力で制圧したのも悪いのです。
しかしティターンズは、この議会に自分たちの味方である議員がいるにもかかわらず、破壊しようとしている!