始まり
ヴァルキリー | なつかしいわね。 |
フレイヤ | ヴァルハラへようこそ |
ヴァルキリー | まるで客をもてなすような態度なのね。 |
フレイヤ | ずっと待っていたのフレイ姉さんからレナスお姉様が戻ってくるって聞いてたから。 |
ヴァルキリー | 久しぶりね。元気だった? |
フレイヤ | うん。 |
フレイヤ | あ、中でオーディン様がお待ちだったんだ。 |
ヴァルキリー | ええ。それじゃあまた後でね。 |
ヴァルキリー | 招致に応じました。任務の内容はいかがなものでしょうか。 |
フレイ | 立ち上がりなさいレナス。
多くの下の者同様に頭を垂れる必要など貴方にはないのですから |
ヴァルキリー | はい。 |
フレイ | 久しいわね。会いたかったわ。 |
ヴァルキリー | 私もよ。 |
オーディン | レナス・ヴァルキュリアよ。運命を司る三女神の内、最も神格の高いそなたを呼び覚ましたのには、もちろんわけがある。 |
ヴァルキリー | はい。 |
オーディン | ユーミルの首が我に告げたのだ。世界の終末”ラグナロク”が近いことを。 |
ヴァルキリー | ラグナロク |
オーディン | ヴァン神族も不穏な動きを見せている。
我らアース神族と奴らとの戦いは避けられぬところだ。 |
オーディン | 我らには戦力が必要だ。そなたには下界ミットガルドに赴き
戦力に相応しい人間の魂を探してきてもらいたい |
ヴァルキリー | そのような大任を私に・・・光栄です。 |
オーディン | 首尾良く成果が得られることを期待している。それではフレイよ。 |
フレイ | はい。 |
フレイ | 私も一緒に付いていって上げるわ。すぐに戻らなければいけないけれど。
目覚めたばかりの貴方を一人で行かせてしまうのは心許無いから。 |
ヴァルキリー | これが、人々の住む世界。 |
フレイ | そう、下界ミッドガルド。肉体という檻に閉ざされた魂が彷徨う世界。 |
フレイ | 懐かしい? |
ヴァルキリー | 特別な感慨なんて無いわ。見ず知らずの土地だもの。 |
フレイ | ・・・そうよね。 |
フレイ | それじゃあ、行きましょう。 |
ヴァルキリー | どこへ? |
フレイ | 貴方が今まで何をやってきたのか、それをこれから教えてあげるのよ。 |
フレイ | 何か聞こえない? |
ヴァルキリー | なんのこと? |
フレイ | 貴方には貴方だけの力があるの。
瞼を閉じて精神を集中し、心を空間に広げてゆけば、きっとわかるわ。 |
ヴァルキリー | ・・・あ・・・・・・。 |
フレイ | 聞こえたのね。 |
ヴァルキリー | これは?! |
フレイ | それが貴方の力なのよ。死を間近かにした人間の悲しみや怒り、願い、
あらゆる魂の律動を感じ取る力。 貴方は死者の人格や人生そのものを共有することが出来る存在なの。 |
ヴァルキリー | こうやって死を迎えたものを探し勇者に相応しい魂を選べというのね。 |
フレイ | そうよ。だから・・・。 |
ヴァルキリー | だから? |
フレイ | 行きましょうもっと近付いて心をシンクロさせれば
彼らの心をはっきりと理解することが出来るわ。 |
・・・人の心?心が自分のものに?